話は遡ります。なぜ私は家を買おうと思ったのか、夫婦2人暮らし90㎡の便利なマンションに住みながら丁度いい生活を営んでいたのに。ここまで書けば「自慢話?」と思うでしょうが、実は私、親の家を担保に取られてしまった経験があります。お金を借りたのは死んだ親父だけれど、当時26歳の私には返す力がなくあっけなく引き渡す羽目になった。悔しいと同時に申し訳なかった。
話を戻そう、母が他界したときにわずかな生命保険を受け取った。マンションのリビングに鎮座する仏壇を見て、「家を買おう」と決意した。3年かけてやっと希望エリアに物件が出、即契約した。もともとは前所有者の「迎賓館」的な家でした。茶室があり麻雀ルームありといい意味での昭和でした。そこで私のコンセプトがはっきりしました、「人を呼ぼう」です。家内の高校時代の友人が、設計をお願いした高原先生の奥様というつながりで、最初は「少し安くしてもらえないかな」といった貧乏人根性でスタートしたお付き合いでした。それだけに1st.プレゼンで「Rich Communication」と銘打たれたときは「どこがRichやねん?」とツッコミを入れそうになりました(笑)。しかし2回3回と打ち合わせを進めるうちにこの「Rich」とは「金持ち」じゃなくて「濃密な」「濃厚な」という意味だと解するようになりました。(英語力ほぼゼロなんで)
確かに図面や写真をご覧いただければわかる通り、1階にいても2階にいても巨大な吹き抜けを通してすぐコミュニケーションがとれる。広いベランダ、鉄板ダイニング、広いキッチン、リビング、2階バーカウンターとすべてがつながっている。寝室と和室以外は全て一体なのだ。地下にはガレージと、これは私のこだわりだが、トレーニングルームとゴルフシミュレータールームがある。まさに「遊ぶための家」なのだ、実に「私らしい家」に仕上がったと思う。今回、高原先生ははじけてくださったと思う、計画だけで1年近くかかったし(これは私の都合で仕事が遅いわけではありません)着工するころにはみんな友達になってしまってました。これぞまさに「Rich Communication」。先生がきっと「こんな家に遊びに行きたい」って作ったんだと思う。機会があればぜひ遊びに来ていただきたいですね。